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「ラーフ期を象徴する2024年大統領戦」ジョーティッシュ・ナクシャトラ分析 ~インド占星術ホロスコープ無料コンテンツ

更新日:4 日前

この記事では「ラーフ期を象徴する2024年大統領戦」についてジョーティッシュ・ナクシャトラから観て分析しています。インド占星術ホロスコープ無料コンテンツ



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地球を見守るデーヴァ 



目次:






ラーフのキーワードで斬る2024年米大統領選


ラーフ期のアメリカで行われた2024年の大統領選。今回の記事では民主党の敗因をバドラパダ・ナクシャラに位置するラーフに纏わる4つのキーワードから分析する。*アメリカのラーフ期は2015年に開始。

    

ではそれぞれのラーフに纏わるキーワードを用いてトランプがあっさり再選された理由について分析してみよう。

 

1.ラーフとシリコンバレー 

 

ラーフのキーワード=ハイテク、イノベーション、シリコンバレー、頭脳明晰、エンジニア、ビリオネア。投資家。原子力。シャドー。

 

ラーフは非常に戦略的な惑星である。ラーフ期のアメリカでは当然、頭脳明晰なエンジニアの集まるシリコンバレーでイノベーションが進む。実際ここ数年での半導体やAIなどのハイテク業界が勢いを増している。


民主党のオバマ大統領は就任当初からシリコンバレーのイノベーションを後押しし、ハイテク企業のCEOたちの支援を受けていた。

しかしバイデン政権になった2020年ごろからAIの規制など、シリコンバレーのイノベーションにブレーキをかける法案が目立っていた。更には原子力発電の分野でも最先端のテクノロジーを駆使し株式市場を盛り上げたいトップンジニアや投資家たちも、原子力テクノロジーは支援するものの規制も緩めず同時に風力エナジーも推進するバイデンから離れていった。トランプは原子力産業への規制緩和を進めこの分野の発展に拍車を掛けるとみられている。

こうして2022年の半ばにはイーロン・マスクが手のひらを返しトランプ推しに方向転換したのだ。シリコンバレーのCEOたち、彼らに投資するビリオネアも当然トランプ・キャンペーンに積極的に政治献金するようになった。


Status Quo(現状)に不満を抱き、長引くインフレに痺れを切らす一般の投資家たちも彼らの意見に賛同し今回の選挙で共和党を推して当然なのである。民主党は、アメリカのハイテク、イノベーションのカギを握るシリコンバレーやビリオネアの支持を失い、多くの有権者からも経済の活性化を妨げる退屈な党として見られるようになった。

実際わたしの保有する米株式も既に上昇している。ラーフの特性をも元に活性する銘柄や産業を今後の投資の参考にしたい。2025年は一時的に不景気が来るとも言われているが、2026年から経済はまた安定するとみられている。


アメリカのトップ1%の富裕層はもちろん、サウジアラビア、オマーン、イスラエル、カタールなど世界のビリオネアも政治献金を送りトランプの当選を支援したことも興味深い。ビリオネアレベルの富を与えるグラハ(惑星)はラーフしかいないからだ。

そしてラーフのもう一つのキーワードは、シャードー。影。ラーフケートゥはチャーヤグラハと呼ばれ、ノードは影の惑星である。トランプは不動産の資産を担保にこれまでかかった多額の弁護士費用をビリオネアから借り入れていると思われる。2025、2026年に向かい彼は80歳を迎える。国内外のビッグマネー保持者が影でアメリカの政治経済を動かす図式が見られても何の不思議もないのである。



さらに恒星占星術では、ヤマ(冥王星)が米国のホロスコープでマカラ(山羊座)に入り、この後もまだ約17年滞在します。ヤマは過去の負のカルマを表面化させる破壊的な外惑星として知られており、マカラは政治的に政府機関、行政、少数独裁政治などを示します。冥王星が米国のホロスコープで2ハウス(流動資産)にあたる山羊座を通過していることもここで指摘しておきたい。


シリコンバレのテクノロジー


2.移民への恐怖と不安

 

ラーフのキーワード:移民、外国人、恐れ。

 

2024年の大統領選の争点は、経済格差、インフレ問題、そして移民問題であった。バイデン大統領の支持率は、40%を切る程低下していた。高齢のバイデンは淡々と法案を通すだけで、国民とのコミュニケーションを図ったり、SNSも使いこなしてこなかった。そして有権者の心は次第に離れてしまったのだ。それに追い打ちをかけたのが6月末の大統領討論会。バイデン氏は、認知症を疑われるほどの屈辱のパフォーマンスを披露。結果民主党はバイデンの加齢による劣化を隠していたのでは、と一気に多くの視聴者から信頼を失ってしった。

 

一方バイデン政権下で失業率、株価など経済指標は数字的に改善されたものの、米有権者の65~75%は調査で「国は間違った方向に進んでいる」と答えていた。今回の選挙で野党を代表するトランプに大きな追い風が吹いていたことが分かる。

 

この流れはアメリカに限ったことではない。2024年は世界各国で選挙ラッシュの年。コロナ後の世界的な物価上昇は各国の与党に大きな向かい風となり、現職の大統領および首相が次々と歴史的敗北を味わった。英国、ドイツ、南アフリカ、そして日本の衆議院選挙でも長引くインフレに対する国民の不満は与党にぶつけられたのだった。

 

米国民が持っていたのは経済的な不満だけでない。トランプ大統領の任期には移民問題の解決が大きな公約であったにも関わらず、成果を出せずに終わっていた。

それを引き継いだバイデンにとって不法移民の流入を食い止めることは、2024年の選挙で幅広い支持を得るために重要な課題であったはず。にも関わらずバイデン政権下で不法移民の数は更に増加してしまう。この痛恨のミスは、バイデン政権のトップ2であるカマラ・ハリスのアキレス腱となり今回の敗因の大きな理由となってしまった。

 

ラーフは、「異国人・外国人」のカラカでもある。また「蛇の頭」でもあるラーフは、人々が外の世界に見出す「恐れ」を表す。トランプは「民主党は、違法移民を野放しにする党だ。」と2年間継続的に批判を繰り返した。そして彼は移民が増えることへの不安を有権者の間にしっかりと植え付け、恐れを煽ることに成功。この移民への恐怖と嫌悪感は、既に永住権を得たヒスパニックやマイノリティの黒人たちにも響き、共和党は彼らの票を獲得することにも見事成功したのだ。



アメリカにたどりつく移民




3.トランプの犯罪を法で裁けず

 

ラーフのキーワード:不法、犯罪、虚偽、分断、錯乱。

 

一方、選挙前には殆どの政治評論家は民主党の勝利を予測していた。民主党も選挙のモメンタム(勝利への勢い)はカマラ・ハリスにあると高を括っていた。その理由は以下の通り挙がられる。

 

ドナルド・トランプに関しては周知の通り、2度の弾劾、4つの刑事事件を抱え、内1つは4月に34件の第1級事業記録改ざん罪で有罪判決が出ている。


今年の1月には性犯罪の裁判でも有罪が下っている。インフレ、移民問題など民主党への向かい風が強かったものの、大半の政治評論家はまさか破天荒の域を越え法までも犯したトランプに多数の国民が投票する訳がないと信じていたのである。

 

英語で『Better Angels of Human Nature』というフレーズがある。人間の本性にある善・良心をBetter Angel と表現するのだ。要するに政治学者も評論家も、アメリカ国民のBetter Angel(良心) が必ずや民主党に票を入れさせると確信していたのだ。


常識で考えれば、あれだけ法的な問題と荷物を抱えるトランプが共和党の大統領候補であること自体信じ難いことである。(ラーフ期でしか考えられない。)


しかし11月5日の選挙結果はその期待をあっさり裏切るかたちとなった。選挙戦が終盤に差し掛かるとトランプ氏の暴言は更にエスカレートし、人種差別的、女性軽視の発言もヒートアップした。共和党のメディア操作により、民主党やバイデン、カマラ・ハリスに対する虚偽やフェイクニュースも氾濫した。

 

ラーフ期のアメリカにおいて、国民のBetter Angel (良心と法と秩序を尊重する心)はどこ吹く風。有権者は法と秩序より、経済とより良い生活を選んだのだ。

 

2020年11月の大統領選に敗れたトランプは、選挙結果を受け入れず翌年1月6日には支持者を煽り議会襲撃事件を起こした。

トランプは前副大統領マイク・ペンスに、大統領選で自らが勝利したと口裏を合わせるよう指示。トランプはこれに応じなかったペンス氏に対し、You are too honest「 君は正直すぎる。」と責めとがめたという。この事実は訴状に証拠として挙げられているだけでなく幅広く報道されてきている。

 

しかしながら4年という時間があったにも関わらず、トランプに対する4件の刑事事件は一向に進展することはなかった。この件に関してバイデン大統領のリーダーシップが発揮されたとは言い難く、権力と金があれば法の抜け道をくぐれるということが証明されてしまった。

米国の憲法の基本原理であるSeparation of Powers ~三権分立の理論がまさに崩壊している残念な結果だ。共和党が任命した最高裁判官が多数を占めるSupreme Court ~最高連邦裁判所により、トランプは最後まで擁護された。民主主義を愛する国民や世界でアメリカに信頼を寄せる人々を落胆させた責任はバイデン政権にもある。

 

ラーフ期のアメリカ。政治のレトリックにより、民主党と共和党の支持者はすっかり分断されお互いを罵ることに時間を費した。内戦を起こし国民を分断し錯乱させ、天下を取るのが正にラーフの戦略なのである。これは歴史的にも植民地化で猛威を振るったラーフの手口だ。

 

一向に進まない一連のトランプ裁判に次第に興味を失った米国民の多くは、トランプの暴君振りにすっかり免疫がつき、経済的不満は募り、その矛先は与党である民主党、その代表となったカマラ・ハリスにぶつけられたのだ。

 

今回の大統領選再選でトランプに対する裁判は、実質全てストップ。91の罪は全て白紙に戻ることになった。




シャ二デーヴァ 土星支配神



 


シャタビシャクで逆行するシャ二(土星):Mystical Light の見解

 

以上の点から、今回の大統領戦について、カマラ・ハリス副大統領とトランプ前大統領の対立図式ではなく、もはやラーフに支配されたアメリカの社会現象が顕著に表れた結果と分析する。

わたしは選挙時のカマラ・ハリスのチャートの方が、ドナルドトランプ比べ弱かったとは未だに観ていない。実際トランプ氏のホロスコープで、彼の減衰した月は水瓶座で逆行しパワーを強める土星のハードアスペクトを受けている。この土星のドゥリシュティ(アスペクト)により彼の老化は遊説の様子でも分かる通りであり、高齢から健康面も懸念される。

 

さてバイデン氏は6月末の大統領討論会のパフォーマンスで精彩を欠き、民主党内からの圧力により大統領候補者の座を退いた。そして副大統領カマラ・ハリスが急遽候補となったことは記憶に新しい。


2年間選挙活動を行ってきたトランプ氏に対し、ハリス氏は3か月という異例の短期間で遊説活動を展開。9月の討論会ではトランプ氏を圧倒し、選挙で結果は出せなかったものの彼女のキャンペーンは明らかに社会現象を巻き起こし、知名度や名声が急上昇したことは明らかである。

 

短期間でカマラ・ハリスの影響力は爆発し、バラック・オバマ、ミシェル・オバマ、ヒラリー・クリントンを始めトランプ氏に反旗を翻した多くの共和党議員が民主党の決起集会や各州の政治集会で応援演説を繰り広げた。


他にもオプラ・ウィンフリー、ビヨンセ、テイラー・スウィフト、ジョージ・クルーニー、ブルース・スプリングスティーンなどハリウッドやセレブリティの殆どはカマラ・ハリス支持を表明し応援に駆け付けた。


裕福なセレブ達が民主主義を主張する姿は、目先のインフレに悩まされる労働階級および中流階級の感情を逆なでし浮遊票の獲得には逆効果だったかもしれない。しかしカマラ・ハリスは確実に民主党支持者のモチベーションをアップし結託を強めた。彼女が引き続き次の中間選挙まで民主党を牽引していくことは間違いない。

 

ハリスの強みであった女性を味方につけるはずの人工中絶問題。これがラーフ支配下のアメリカで思ったより響いていたことに正直驚いた。

 

11月6日(水)、日本時間でアメリカの投票が終わるころ、現地アメリカのニュース番組をライブで観ていた。すると気になるレポートが飛び込んで来た。それは当日の出口調査の回答だった。

 

「今回の選挙で大切なことは何ですか。」という質問に対して、37%が 民主主義を守ること 、35%が経済と答えていたのだ。

 

意外だったのは、女性の有権者の中で選挙の論点であったはずの人工中絶という回答が少なかったことである。期日前投票では女性の票が圧倒的に優勢であったのに、選挙当日、女性の有権者の勢いが落ちていたことが分かった。そして当日投票した人の「経済重視」の回答がやはり多いと感じた。

 

そして信じ難いが、「民主主義が大切」と回答した37%のうち半分がカマラ・ハリスではなくトランプに票を入れたというのだ。マガと呼ばれるトランプのコアな支持者ならともかく、激戦区の有権者のほとんどもトランプの罪や裁判の件は重視せず「共和党に票を投じている」ことが分かった瞬間であった。また民主党の圧勝「Blue Wave」 が起こっていないことも感触で分かった。

 

トランプが6度破産しても復活する、そしてこの大統領選でもまさかの再選という事実を表すプナルヴァス・ナクシャトラの土星・金星のコンジャンクション。*プナルヴァスは復活する力を与える。


他にもトランジットの木星がトランプの10ハウスを通過していることなど、彼の勝因で頷ける点はあるであろう。しかしそんなことはどうでもよい。

民主主義の代表、手本であるべきアメリカの大統領が選挙結果を受け入れず支持者を煽り暴動を起こしたという前代未聞の事件。未だに敗北を認めていない人物しか候補者そして擁立できなかった共和党の道徳心の欠落には言葉もない。正にラーフ期のアメリカでしかあり得ないことである。

 

今回の選挙はトランプの勝利ではなく、野党である共和党の勝利である。ラーフのエネルギーに整合した彼らの公約が有権者に響いた結果であると思っている。

みなさんもご存じの通りジョーティッシュは、ヴェーダの目と呼ばれる。今回ジョーティッシュを通して、わたしなりに2024年大統領戦の洞察を得ることができた。

 

個人的に共和党が掲げるトリクルダウン経済(trickle-down economy)には賛成である。時には大胆な規制緩和でAIやテクノロジーセクターを活気づけ、株価市場を押し上げることも重要であろう。

*トリクルダウン経済=富裕層や大企業を優遇することで経済を活性化させ、その富が低所得層に波及して国民全体が豊かになるとする経済理論。

 

しかしアメリカの選挙権があったら、どんな理由があれどトランプのような人物に票を入れることは決してない。ましてや世界の独裁者と癒着がある危険人物がホワイトハウスにまた足を踏み入れる事実に懸念を抱かざるを得ない。

 

NATOも国連も世界平和を維持するためにはなくてはならない。そしてNATOも国連も健全なアメリカのリーダーシップと協調性を必要としている。第三次世界大戦を決して起こしてはならない。

 

100人の悪魔を象徴するシャタビシャク・ナクシャトラ。そこに滞在する凶惑星土星。民意を象徴する土星。アメリカの有権者は大きな決断を下した。

 

ここから4年、ラーフの良い部分が現れシリコンバレーのテクノロジーやイノベーションを中心に経済が発展すること、そしてグローバル経済のリーダーであるアメリカが民主主義と自由の象徴であり続けること、そしてラーフのおぞましい性質が国や世界の平和を脅かさないことを祈るばかりである。



 

ジョーティッシュ・ナクシャトラから観る「ラーフ期を象徴する2024年大統領戦」インド占星術ホロスコープ無料コンテンツ、お楽しみいただけましたか。今世の中の動きに不安な人も多いかもしれません。ラーフの戦略と意図をよく理解し、ラーフのエネルギーを上手く活用し時代の波に乗ることが大切です。



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